アメリカにおける少年法&少年犯罪

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https://pixabay.com/en/nypd-nyc-police-city-manhattan-780387/

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アメリカと日本で異なる成年年齢

少年法について語るのにまず前提となるのが、成年年齢。一般社会において、身体的精神的に成熟し、責任を持った分別のある行動を取ることができる年齢とされています。

2015年6月時点で日本の成年年齢は20歳、そしてアメリカは大半の州が18歳、数州が19、21歳。現在日本では、この成年年齢と選挙権の適用年齢を18歳に引き下げる動きについて、すなわち「少年法適用年齢の引き下げ」に関する議論が活発になされています。

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州ごとに固有の憲法が存在するアメリカ

日本は各県の条例が存在したとしても、国民を統治する憲法は国で定められたもののみ。しかしながらアメリカは権力分立国家のため各州ごとにその行政が異なるだけではなく、民法や刑法にいたるまでが州法のもとに定められているのです。もちろん少年法に関しても、その範疇に含まれます。

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アメリカの未成年者による銃犯罪

国中に銃があふれているアメリカ。国内における未成年者による銃の事故(事件も含む)件数は、他の先進国と比較すると9倍にもなると言われています。

未成年者の銃保持についてはその権利を制限する法律もありますが、銃があまりにも簡単に手に入る環境においてはすべての未成年を取り締まることは不可能。家庭内での銃の管理不行き届きが理由で、幼い子どもが銃による殺人の加害者(意図的ではないにしても)となってしまう悲劇も絶えることはありません。

また少年による銃による凶悪犯罪として多くの人の記憶に残っているのが、全世界を震撼させた「コロンバイン高校銃乱射事件」。マイケル・ムーア監督によるドキュメンタリー作品Bowling for Columbine(ボウリング・フォー・コロンバイン)、ガス・ヴァン・サント監督によるElephant(エレファント)はこの事件を元に制作されたものです。

https://pixabay.com/en/gun-hand-gun-weapon-pistol-615237/

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アメリカの未成年者をむしばむドラッグ問題

2014年、コロラド州、ワシントン州でマリファナ(大麻)が嗜好品として購入、所持、使用することが合法となったことは記憶にまだ新しいことと思います。対象は21歳以上の成人、そして公共の場での使用を禁じてはいるものの、年上の友人が購入したドラッグを未成年の高校生、中学生が使用しない可能性はありません。

マリファナの合法化は、両州ではそれまで裏取引を牛耳っていたブラックマーケットの縮小に効果的であったという調査結果もあるようです。ただそれが意味するのはドラッグ使用者の数の減少ではありません。愛好者は正規店で購入するようになっただけのことですし、マリファナを練り込んだクッキーやブラウニーまでが販売されている現状は、ドラッグが人々の生活により身近なものになっただけのことだと思います。

ちなみに「マリファナはアルコールやタバコと同じ嗜好品だ」「タバコの方がマリファナより身体に害をおよぼす」という意見は、ドラッグの問題について討議される際に必ずと言っていいほど交わされます。かつてオバマ大統領が自身の未成年時代の経験を踏まえて同様の意見を述べたことで、世間に物議を醸したことがありました。

マリファナが未成年者におよぼす影響で恐れられているのは、このように身体に与える影響面もありますが、それ以上に裏取引等の犯罪に足を踏み入れること、またGateway Drug(ゲイトウェイ・ドラッグ)とも呼ばれるマリファナが引き金となり、より依存性の強い覚せい剤に手を出すことなのです。

再犯性の高いドラッグ問題にハマってしまった未成年者は、大人たちが作った社会の犠牲者と言えるのかもしれません。

https://pixabay.com/en/cannabis-weed-marijuana-hemp-leaf-313051/

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最後に

貧富の差が日本社会のはるか上を行く格差社会のアメリカ、また人種間の争いや生活格差問題が根強く残る地域コミュニティ。未成年たちが犯罪に手を染めるのには、社会や家庭内の問題が複雑にからみ合っての結果とも言えるのですね。